スリランカ ( Sri Lanka, old name=Ceylon ) は、インド洋に浮かぶ島国で、北海道よりちょっと小さい位の大きさです
(シンガポールからは3時間ちょっとで行けます)。
スリランカの歴史は、東南アジアの国々に比べはるかに古く、紀元前380年頃、アヌラーダプラ
( Anuradhapura ) に最初の都が開かれたとされています。インドの北部から移り住んだといわれるアーリア人系のシンハラ人が主民族で、紀元前3世紀にインドのアショカ王の息子により仏教が伝えられ、インドで仏教が忘れ去られていく中で、スリランカでは仏教が信仰され続けました。5世紀後半には、狂気の王カーシャパが、11年間シーギリヤ(Sigiriya)で、統治した時期もありました。
しかし、インドの南部から移り住んだタミル人との抗争が続き、10世紀に都をポロンナルワ
( Polonnaruwa ) に移しました。13世紀には、ポロンナルワも捨て、その後転々と都を移した後、15世紀に、さらに南のキャンディ
( Kandy ) に都を構えました。その後、ヨーロッパの植民地支配の対象となり、ポルトガル、オランダとシンハラ王朝との共存が続いた後、1815年にイギリスの統治下となり、コロンボ
( Colombo ) に首都を移し ( 今は、その近くのスリー・ジャヤワルダナプラが首都
)、シンハラ王朝は過去の歴史となりました。1948年に独立しましたが、タミル人との抗争はまだ続いています。内戦が続きましたが、現在は、北部と東部を除いては、治安の問題はありません。
今回の旅 ( 2004年2月 ) は、まさにこの歴史をたどる旅なのですが、なんせ、早歩き(奈良と京都と鎌倉を3日で見るようなもの)で、スリランカ通の人には、物足りないかもしれません。でも、スリランカはこれからという人には、ぴったりのはずです。乗用車での移動でしたが、全て一般道で、いろんな人々の暮らしと触れることができました。それで、本旅行記を、大げさにも、”膝栗毛”と名づけました。十返舎一九に怒られそうですね。
歴史のみならず、文化も自然も魅力たっぷりの島でした。是非皆様もどうぞ。